子どもの発達にとって運動が大切な理由とは?
驚くべきことに、身体を動かすことは身体だけでなく脳の発達にも良い影響を与えます。しかし悲しいことに、子どもの生活における運動の重要性が軽視されつつあることが研究で明らかになっています。
驚くべきことに、身体を動かすことは身体だけでなく脳の発達にも良い影響を与えます。しかし悲しいことに、研究によると子どもの生活における運動の重要性は低下傾向にあることが分かっています。
この記事の内容
- 子どもが運動をすることによる7つのメリット
- メンタルヘルスや行動障害の改善
- 心疾患の予防
- 体重のコントロール
- 自己肯定感の向上
- 人間関係の発達
- 2型糖尿病リスクの低減
- 骨を強くする
ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院が実施した包括的な研究によると、子どもの運動量は幼少期から思春期にかけて着実に減少していることが判明しました。その結果、19歳になる頃には「運動量が60歳と同等になっていた」といいます。この研究は、幼い頃から子どもが運動することの重要性を浮き彫りにしています。幼少期に活動的であるだけでなく、成長とともにそれを継続し、健康的な習慣を身につけることが大切です。
子どもが運動をすることによる7つのメリット
メンタルヘルスや行動障害の改善
Pediatrics(2017年)に掲載された研究では、運動が子どもの行動障害に関連する認知的健康に与える影響が調査されました。この研究の対象となった子どもたちは、感覚処理障害、不安症、運動発達の遅れなど、さまざまな行動上の課題を抱えていましたが、運動によって好ましい結果が得られました。
メリマック大学のエイプリル・ボウリング助教は、サイバーサイクリング(エアロバイクとバーチャルリアリティの組み合わせ)を行った子どもたちの自己調整力や教室での行動が改善することを発見しました。7〜16歳の子どもたちは、サイバーサイクリングのクラスを受けた結果、問題行動が51%減少しました。
心疾患の予防
米国保健福祉省によると、心疾患は主な死因の1つです。子どものうちはあまり心配されないかもしれませんが、将来の心疾患リスクを下げるためには、子どもの頃からの運動が重要です。運動によって心臓が鍛えられると、より効率的に機能するようになります。
体重のコントロール
身体を動かさない生活習慣が増えるにつれ、子どもたちは消費すべきカロリーを十分に消費できなくなっています。その結果、余分なカロリーが脂肪として蓄積されてしまいます。運動不足が続けば、体重は徐々に増えていきます。運動量を増やすことで体重をコントロールしやすくなったり、減量につながったりすることは、運動の分かりやすいメリットの一つです。
自己肯定感の向上
少しチャレンジングな活動を成し遂げると、子どもには自信がつきます。定期的に身体を動かす習慣ができると、見た目も気分もベストな状態に近づいていきます。これは前向きなボディイメージの形成につながります。日々の生活で運動がいかに大切かを実感することで、将来「理想の体型」を求めて不健康な食生活や過度な運動に走ってしまうリスクも減らすことができます。

人間関係の発達
保育園や幼稚園から高校生に至るまで、子どもたちは主に他の子どもたちと一緒に運動をします。しかし、社交不安を抱えている子にとっては、集団活動への参加が難しく感じられることもあります。それでも、スポーツなど目的のはっきりした運動をみんなと一緒に行うことで、周囲からのプレッシャーや緊張が和らぎ始めることがあります。
子どもの運動には、人間関係を育むというメリットもあります。運動やスポーツで共通の目標に向かって取り組むことで、子どもたちは次のような経験を重ねていきます:
- 共通の体験を分かち合う
- 信頼関係(ラポール)を築く
- 友だち作りに自信を持つ
- 周りの助けを借りながら、新しいスキルや活動を身につける
2型糖尿病リスクの低減
運動すると、活動のエネルギー源として筋肉が血液中のブドウ糖を取り込んで利用します。これにより、将来子どもが2型糖尿病を発症するリスクを下げることができます。疾病予防管理センター(CDC)は2020年、2型糖尿病の発症率が年間4.8%ずつ増加していると報告しました。糖尿病のリスクを減らすためにも、子どもの運動は極めて重要な役割を果たします。
骨を強くする
心臓と同じように、骨や筋肉も強くなるためには身体への適度な負荷が必要です。大人は20代を迎える頃から、骨密度が徐々に低下し始めます。しかし、アメリカ国立衛生研究所(NIH)によると、幼い頃から定期的な運動を行っている人は「最大骨密度がより高くなる」ことが分かっています。子どものうちに運動を通して骨を丈夫にしておくことで、将来の骨粗しょう症のリスクを減らすことができます。
疾病予防管理センター(CDC)は、子どもにとっての運動の大切さを明確に示しており、6歳〜17歳の子どもたちには毎日少なくとも60分間の中強度から高強度の運動を推奨しています。もちろん、60分間を一度にすべて行う必要はありません。一日のうちに何回かに分けても大丈夫です。子どもたちが運動の大切さを実感する一番の近道は、何よりも「楽しんで身体を動かすこと」です!
著者: Liz Talton