感覚処理障害(SPD)― 感覚過負荷(オーバーロード)にどう対処する?
この記事の内容:感覚処理障害とは? 感覚処理障害のサイン 感覚統合療法
この記事の内容
- 感覚処理障害とは?
- 感覚処理障害のサイン
- 感覚統合療法
感覚処理障害とは?
感覚処理は、神経系が感覚器からのメッセージを受け取り、それらのメッセージに反応するときに行われます。SPDのあるお子さまもメッセージを受け取ってはいますが、その情報が混乱してしまい、過剰に反応したり、あるいはまったく反応しなかったりすることがあります。
感覚処理障害(SPD)のサインには、ぎこちない動き、特定の音を聞いたときの痛み、触覚への極端な過敏さ、他者とうまく関わることができないことなどが含まれます。

症状は常に一定ではなく、日や時間帯によって現れたり現れなかったりすることを理解しておくことが大切です。また、その日のお子さまの状況によって反応が強まることもあります。
感覚処理障害の影響を受ける感覚には、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚、バランスや空間認識(前庭覚)、筋肉や関節の動き(固有受容覚)、空腹や喉の渇きなどの体内感覚(内受容感覚)が含まれます。
brainbalance.com
感覚の問題は自閉症(自閉スペクトラム症)に伴うことが多いものの、必ずしもすべてのお子さまに当てはまるわけではありません。
感覚処理障害のサイン
- 歯みがきを嫌がる。
- 大きな音に敏感なことがある。
- 明るい光を嫌がる。
- 髪をとかしたり、洗ったり、切ったりするのを嫌がる。
- 人や物のにおいを嗅ぐのが好きなことがある。
- 特定のにおいをひどく嫌がる。
- 服のタグを嫌がる。
- 服を着るのを嫌がる。
- いつも同じ服を着たがる。
- ぎゅっと抱きしめられるのが好きで、圧迫感を好む。
- 触られるのを嫌がることがある。
- 手が汚れるのを嫌がる。
- 微細運動(手先の細かい動き)が苦手。
- 粗大運動(体全体の大きな動き)が苦手。
- 過剰な刺激を受けてメルトダウン(感情の爆発・かんしゃく)を起こす。
- 怖がったり不安になったりすることがある。
- ちょっとしたかすり傷や切り傷に大げさに反応する。
- 信頼している大人にぴったりとしがみつく。
- つま先立ちで歩くことがある。
- 偏食がある。
- 不器用で、物につまずいて転んでしまうことがある。
- バランスを崩しやすい。
- 速く回転することを強く好む。
- 身体感覚(自分の体がどこにあるかの認識)が乏しい。
感覚統合療法
まずおすすめしたいのは、作業療法士による総合的な評価を受け、その後の療育・セラピーへとつなげることです。療法士はお子さまの感覚に関わる困りごとを軽減するために、感覚統合療法を取り入れます。
感覚統合療法で最も重要なのは、少しずつ体験を積み重ねていくことです。療法士はお子さまが圧倒されているサインを見極め、適切にアプローチを調整します。また、ご家庭で実践できるアクティビティや工夫も教えてくれます。どんなセラピーでも同じですが、お子さまが経験を重ねて練習すればするほど、より良い成果が得られることを覚えておいてくださいね。
ご家庭でできる感覚アクティビティと工夫 (Brain Balance Centersのアイデアを参考にしています):
- ラバライト(インテリアランプ)は、光に敏感なお子さまにぴったりです。保護者の方がお部屋の明るさを必要に応じて調整できます。
- 消防車のサイレン、雷、大音量の音楽などの大きな音を遮断するために、ヘッドホンを活用できます。波の音、鳥の声、自然の音など、落ち着く音を聴かせるのも良いでしょう。注意点:自閉スペクトラム症(ASD)のお子さまには使用しないでください。一度使い始めると、ヘッドホンを外すのが非常に難しくなってしまいます。
- 新しい食べ物を試すことをゲームにしてみましょう。お子さまに新しい食感(テクスチャー)を体験してもらうための、食べ物を使ったゲームなども市販されています。
- ジャンプやバランス遊びは、前庭感覚の乱れを軽減するのに役立ちます。室内外のトランポリン、ブランコ、乗用玩具、ロッキングトイ、シーソーなどがとても効果的です。
- 嗅覚の過敏さにはアロマセラピーが役立つことがよくあります。少し年齢が上のお子さまには、苦手なにおいを紛らわせるために、ペパーミントなどのエッセンシャルオイルの小瓶を持たせてあげるのも良い方法です。
- 泥、小麦粉粘土、砂、水、シャボン玉を使った自由遊びは、触覚の処理能力を高めるのに役立ちます。パン生地をこねるのも、楽しくて良い刺激になるアクティビティです。
- しっかりとした圧迫刺激(ディーププレッシャー)や加重ブランケット(重みのある毛布)は、触覚に過敏さのあるお子さまに効果的です。軽いスキンシップや圧迫感を好むお子さまもいれば、ぴったりフィットする服を着ることで安心するお子さまもいます。
どのようなグッズや工夫を取り入れる場合でも、別のアプローチに移る前に少なくとも2週間は継続して試してみることが大切です。担当の専門療法士がお子さまに寄り添い、うまく適応できるよう具体的なアイテムを提案してくれるはずです。
これらのヒントに加えて、ぜひSpeech Blubsアプリをダウンロードして、コミュニケーションを中心とした素晴らしいアクティビティに取り組んでみてください。
著者: Stacie Bennett