自閉症の子どもの言葉を伸ばす、創造的なごっこ遊びのアイデア

カナダの非営利団体ハネンセンターによると、ごっこ遊びは自閉症の子どもの言葉の発達に良い効果をもたらします。自閉症についてさらに詳しく知りたい方は、Speech Blubsのブログ「自閉スペクトラム症…」をご覧ください。

自閉症の子どもにおすすめの自由な遊び方ができるおもちゃ

カナダの非営利団体ハネンセンター(The Hanen Centre)によると、ごっこ遊びは自閉症の子どもの言葉の発達に良い効果をもたらします。自閉症についてさらに詳しく知りたい方は、Speech Blubsのブログ「自閉スペクトラム症(ASD):完全ガイド」をご覧ください。

この記事の内容

  • 自閉症の子どもに効果的なごっこ遊び
  • 創造的・想像的な遊びとは?
  • 自閉症と想像力:ASDの子どもがつまずきやすい理由
  • 創造的・想像的な遊びのスキルを伸ばすには?
    • 1. 今の興味からスタートする
    • 2. 自由な遊び方ができるおもちゃを用意する
    • 3. 別のものに見立てて使える、いろいろな物を用意する
    • 4. ロールプレイ
    • 5. おもしろおかしいお話づくり
  • 創造的・想像的な遊びはコミュニケーションにどう影響する?

自閉症の子どもに効果的なごっこ遊び

自閉スペクトラム症の子どもは、創造的・想像的な遊びを苦手とすることがよくあります。この種の遊びはコミュニケーション能力に大きく関わっており、コミュニケーションもまた、こうした子どもたちが苦労しやすい分野です。しかし、創造的・想像的な遊びの力は伸ばすことができ、その成長はコミュニケーション能力にも良い影響を与えます。

創造的・想像的な遊びとは?

創造的・想像的な遊びは、最も複雑な遊びの形のひとつです。子どもが自分でストーリーを作ったり、役になりきったり、おもちゃや身の回りの物を工夫して使ったりする遊びのことです。子どもは創造的・想像的な遊びを通して、社会性、感情、言葉、認知、さらには身体の面でも成長していきます。

自閉症と想像力:ASDの子どもがつまずきやすい理由

自閉スペクトラム症の子どもが創造的・想像的な遊びに大きな困難を抱えるのには、いくつかの理由があります。まず、精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)で定義されている自閉症の主な特性のひとつに、限定的で反復的な行動や興味があります。多くの子どもにとって、この特性は遊びの中にも表れます。

たとえば、特定のテレビ番組や映画だけに強い興味を持つことがあります。そのストーリーやキャラクターが遊びにもそのまま持ち込まれ、自分で新しいお話を作るのではなく、覚えたストーリーを何度も繰り返し再現することがあります。

また、自閉症の子どもは、象徴的・抽象的に考えることが難しい場合もあります。たとえば、積み木を何度も積み上げて塔を作ることはできても、それを学校や立体駐車場のような建物に見立てることができないことがあります。大きな箱の中で遊ぶのは好きでも、その箱を海賊船や警察署に見立てる力がまだ育っていないこともあります。

多くの子どもは、他の人をまねすることで遊び方を身につけます。しかし、自閉症の子どもは遊んでいるときに周りに他の子がいることにさえ気づかないことがあり、そのため年齢相応の遊びをまねして学ぶ機会が少なくなってしまいます。

こうした理由から、自閉症の子どもに創造的・想像的な遊びを教えるには、より直接的な関わり方が必要になることがあります。

創造的・想像的な遊びのスキルを伸ばすには?

ひとり遊びも自閉症の子どもにとって大切なスキルですが、創造的・想像的に遊ぶ力を伸ばすには、保護者が一緒に遊ぶことが欠かせません。子どもには、どう遊ぶのかを何度も繰り返しお手本として見せてあげる必要があります。また、「やってみたい!」と思えるようにワクワクさせることも大切です。つまり、楽しい遊びであることが何より重要なのです!

創造的・想像的な遊びのスキルだけでなく、人と一緒に遊ぶ方法も教えることになります。次のアイデアを参考に、さっそく始めてみましょう!

1. 今の興味からスタートする

お子さんは、お気に入りの番組のキャラクターやストーリーをすでにたくさん知っているはずです。それらの異なる世界を遊びの中で組み合わせてみましょう。たとえば、トイ・ストーリーとファインディング・ニモのフィギュアを集めて、元のお話とは違う形でキャラクター同士が関わる様子を、言葉にしながらやって見せます。おなじみのキャラクターをいつもと違う形で使うのは、最初の一歩としてぴったりです。

2. 自由な遊び方ができるおもちゃを用意する

Open-Ended-Toys for Kids with Autism

おなじみのキャラクターを使って創造的に遊べるようになったら、特定のテーマやキャラクターがない、自由な遊び方ができるおもちゃに移りましょう。これは、ひとつの用途に限られず、いろいろな使い方ができるおもちゃのことです。たとえば、さまざまな種類の積み木やブロック、ドールハウスと人形、乗り物のおもちゃなどがあります。

最初は、キャラクターのついていないおもちゃを、おなじみのキャラクターに見立てるのがおすすめです。たとえば、きかんしゃトーマスではない電車を「トーマス」と呼んでみましょう!ドールハウスと人形を使って、人形を家族に見立て、夕食やお風呂の時間など身近な場面を演じてみるのもよいでしょう。このステップでは、なじみのないものを、なじみのあるものと結びつけていきます。

3. 別のものに見立てて使える、いろいろな物を用意する

ここからが、想像力をぐんと伸ばすチャンスです!たとえば、キッチンペーパーの芯を望遠鏡にしたり、木のスプーンと鍋をドラムとスティックにしたりできます。リビングにシーツで秘密基地を作り、丸めた色画用紙をたき火に見立てるのも楽しいですね。こうした遊びはお子さんにとって楽しいだけでなく、創造力と想像力を一段と高めてくれます。

4. ロールプレイ

海賊の帽子やエプロンなどの衣装や、おもちゃのお医者さんセットや工具などを用意してあげましょう。交代で役になりきって遊びます。たとえば、あなたがお医者さん、お子さんが患者さん役。次は役を交代してみましょう。

ロールプレイは、創造的・想像的な遊びのスキルを育てるうえで特に大切で、病院に行くなど実際の場面への準備にも役立ちます。

5. おもしろおかしいお話づくり

いろいろな物のマグネットや絵カード、小さなおもちゃを箱などの入れ物に入れます。交代で、中を見ずに2つ選び、それについてお話を作ります。たとえば、鳥とバナナの絵を選んだら、「鳥がバナナの上にとまりました」というお話ができます。

2つでお話を作れるようになったら、3つ、そして4つと増やしていきましょう。最初のお話を作ったあとに、選んだ物の順番を入れ替えて、新しいおもしろいお話を作ることもできます!この遊びは、自閉症の子どもにとってとても大切です!

創造的・想像的な遊びはコミュニケーションにどう影響する?

コミュニケーションを学び始めたばかりの自閉スペクトラム症の子どもは、映画のセリフを覚えたとおりに繰り返したり、好きな話題についてだけ話したがったり、直接教わった質問しかできなかったり答えられなかったりすることがあります。

しかし、2人の間の会話は、練習した台本どおりのものではなく、創造的なものです。遊びの中で想像力を使うことを教えると、その場で自然に会話をするために必要な力が育ちます。遊びは、子どもたちが周りの世界で生きていくための力を学ぶ場です。そして、保護者であるあなたこそが、その最高の遊び相手なのです!

自閉症の子どもの創造力と想像力を引き出す遊びは、取り組む価値があるだけでなく、親子で一緒に楽しめるものです!

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