上の子がいる未就学児は言葉の発達が遅い?その理由とは

この記事の内容:きょうだい関係と言語発達に関する研究とは? / 認知的配慮ができる上の子 / なぜこのようなことが起きるのか? / 親ができるサポートとは? / おすすめの関連記事

きょうだい関係と言語発達

この記事の内容

  • きょうだい関係と言語発達に関する研究とは?
    • 認知的配慮ができる上の子
  • なぜこのようなことが起きるのか?
  • 親ができるサポートとは?
  • おすすめの関連記事

きょうだい関係と言語発達に関する研究によると、子どもの数が多い家庭では、親が一人ひとりに向けられる関心が少なくなるため、コミュニケーション能力の発達が遅くなりやすいことが示されています。

しかし、より最近の研究では、「思いやりと配慮」ができる上の子がいるかどうかが大きな違いを生むことが明らかになりました。

医学誌『Pediatrics』の2月号に掲載された研究では、家庭内で子どもの言語能力に影響を与えるのは親や大人だけではないことが示されています。

きょうだい関係と言語発達に関する研究とは?

他の研究でも、子どもが多い家庭(3人以上)では、親が一人の子どもの学びにかけられる時間が短くなることが示されています。また、そうした家庭の末っ子は、上のきょうだいに比べて語彙の発達が遅いという結果も出ています。

未就学児385人を対象としたこの研究では、人数の多い家庭(子ども3人以上)の子どもは、標準的な語彙テストのスコアが低い傾向にありました。しかし、思いやりのある上のきょうだいがいる場合、その差は見られませんでした。

認知的配慮ができる上の子

主任研究員であり、トロント大学(University of Toronto)で臨床児童心理学を学ぶ博士課程のヘザー・プライム(Heather Prime)氏は、変化をもたらすのは「認知的配慮ができる」上のきょうだいの存在であることを突き止めました。これは、上の子が下の子の理解度に寄り添い、話すスピードを落としたり、より簡単な文を使ったりして話し方を合わせられることを意味します。ただし、「赤ちゃん言葉」を使うわけではありません。

このように配慮ができるお兄ちゃんやお姉ちゃんは、親の手が離せないときでも、下の子が発するサインを敏感に察知し、適切に対応してくれます。この研究結果は、子どもの発達に関する大規模な長期研究に参加したオンタリオ州の385家族を対象にしています。研究者たちは、各家庭の1人の子どもを生誕時から追跡調査しました。

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子どもたちが3歳になったとき、研究者たちは受容語彙(社会的なやり取りの中で理解できる言葉)を測定するゲームを行わせました。また、少なくとも5歳以上のきょうだいと一緒に自由に遊んでいる様子も観察しました。

全体として、人数の多い家庭の未就学児は語彙テストのスコアが低いことがわかりました。世帯収入や、バイリンガル家庭であるか、あるいは親が海外生まれであるかといった他の要因は、結果に影響しませんでした。唯一違いを生んだのは、子どもに思いやりのあるお兄ちゃんやお姉ちゃんがいたかどうかでした。その場合においてのみ、語彙力の差がなくなったのです。

研究者たちは母親の関わりにおける配慮の度合いも調査しましたが、きょうだいが下の子と積極的に関わっているときの効果には及びませんでした。

なぜこのようなことが起きるのか?

言語の習得は社会的なプロセスです。新しい語彙を学び、理解し、日々の会話で使えるようになるためには、社会的なやり取りに主体的に参加し、関わり合う必要があります。

どのような要因で上の子が思いやりを持てるようになるのかは完全には解明されていませんが、研究者たちは親の役割や子育てのあり方が大きく関係していると考えています。たとえば、5歳の子と3歳の子がおもちゃを取り合って、上の子が「これ僕の!」と奪い取ってしまった場合、より思いやりのある環境を育むアプローチとして、「自分のおもちゃを取られたらどんな気持ちになる?」と上の子に問いかけてみることが挙げられます。

このように問いかけることで、上の子は衝動的に行動する前に、感情や相手の反応について考えるようになります。親がこうした考え方を教えることは大切ですが、祖父母や教育関係者など周囲の大人たちにも、学齢期の子どもたちにこうした学びの機会を提供するよう促してみましょう。

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親ができるサポートとは?

  • できるだけ子どもたちが一緒に遊べるように促しましょう。双方向の遊びはとても効果的です!これは、ボールをお互いに転がし合うなど、両方の子どもが参加しないと成り立たない遊びのことです。
  • 言葉をいくつか選んで、何度も繰り返し聞かせましょう。私自身がお手本を見せているため、娘も息子に対していつもこれを実践しています。たとえばご飯の時間になると、私は息子に「ごはん」とベビーサインをしながら、声に出して何度も言います。今では娘も、弟が食べる前にそばに行って同じことをしてくれます。これによって息子は言葉を耳にするだけでなく、お姉ちゃんが自分に関心を持ってくれていることも実感できます。
  • 楽しい音を出して、動きと組み合わせてみましょう。乳幼児や小さな子どもは体を動かすのが大好きです。たとえば、指でシャボン玉を割るときに「パチン、パチン」、電車のおもちゃを床で走らせるときに「ガタゴト、シュッシュッ」と言ってみましょう。
  • 指差しと繰り返しは、子どもが言葉を頻繁に耳にし、その言葉が何を意味するのかを視覚的に理解するための素晴らしい方法です。毎日の生活の中で目にするものを指差して、3回繰り返してみましょう。最初は少し照れくさいかもしれませんが、子どもは言葉をたくさん耳にするほど、早く理解して自分でも言えるようになります。
  • 赤ちゃんでも幼児でも、子どもたち全員に対してお手本となる言葉遣いを意識しましょう。子どもは耳にする言葉をそのまま真似するため、意味のない言葉は避け、ゆっくりと正しい文法で話しかけることが大切です。

これらのヒントに加えて、お子さんの言葉の発達を促すためにSpeech Blubsアプリを使った練習もぜひ始めてみてください。

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