子どもを物で釣るのはアリ?ご褒美の上手な使い方を解説

この記事の内容:実験について、気が進まないことをするときにご褒美を使う、結果ではなく努力をご褒美の対象にする、ご褒美の内容が大切、子ども自身に選択肢を与える

プレゼントの箱を持つ女の子

この記事の内容

  • 実験について
  • 気が進まないことをするときにご褒美を使う
  • 結果ではなく努力をご褒美の対象にする
  • ご褒美の内容が大切
  • 子ども自身に選択肢を与える

このテーマについて日頃から考えている者として、親御さん(特に特別なサポートを必要とする小さなお子さんの保護者の方)から「子どもをご褒美で釣ってもいいのでしょうか?」とよく尋ねられます。結論から言えば、正しく使えば「効果的」です。適切な方法で活用すれば、ご褒美は新しいスキルを身につけるための非常に重要なツールになります。それに、子どもたちはご褒美が大好きですよね!では、なぜご褒美にはあまり良くないイメージがついてしまったのでしょうか?

「ママこれから1時間大事な電話があるの。お部屋の外にいてくれたらiPadで遊んでいいよ。約束できる?」

実験について

発端となったのは、スタンフォード大学のエドワード・デシ教授が学生を対象に行った実験です。彼は24人の学生に、13分間でパズルを解くように求めました。

1日目、時間内に解けなかった場合は教授が代わりに解いてあげました。これにより、「人に解かれたくない」という内発的動機づけが生まれました。2日目には、半数の学生に対してパズルが1つ解けるごとに1ドルを支払いました。その結果、報酬をもらった学生たちはより熱心に取り組み、多くのパズルを解きました。そして3日目、誰にも報酬を払わないようにしました。すると、2日目に報酬をもらっていた学生たちは、3日目にはあまり熱心に取り組まなくなってしまったのです。

このことから、外発的動機づけ(お金)は内発的動機づけを阻害するように働く、と彼は推測しました。

しかしその後の研究では、2日目と3日目の努力量に統計的に有意な差は見られませんでした。さらに研究者たちは、学生たちがもともとパズルを楽しんでいたこと、つまり最初から内発的動機づけを持っていたため、ご褒美は不要だったということを突き止めました。子どもがすでに楽しんでやっていることに、わざわざご褒美をあげる必要はありませんよね。

気が進まないことをするときにご褒美を使う

ご褒美を正しく使うためのルール1は、子どもが進んでやりたがらないことをするときにご褒美を活用する、ということです。例えば、悪い習慣を改善したり、新しい習慣を身につけたりする場合です。

悪い習慣を断ち切る際のご褒美の有効性については、妊婦の禁煙から運動などの新しい習慣の形成まで、数多くの研究が行われています。子どもがある行動に対してまだ内発的なやる気を持っていない場合、ご褒美は重要な役割を果たします。

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結果ではなく努力をご褒美の対象にする

ルール2は、ご褒美は結果ではなく努力に対して与えるべきだということです。例えば、普段テストで低い点数を取っている子に対して「100点を取ったらご褒美」と約束しても、現実的ではないためやる気が出ないかもしれません。しかし、「あと30分多く勉強する」という努力にご褒美を結びつければ、成績を上げるための学習習慣を身につけることができます。そのスキルが身についたらご褒美をあげるのをやめ、次にサポートが必要な別のスキルへとステップアップしていきましょう。

ご褒美の内容が大切

ルール3は、ご褒美の内容が重要であるということです。上司から「今週は残業を30時間してほしい。金曜日に名前入りのペンをプレゼントするから」と言われたところを想像してみてください。やる気を引き出すためには、ご褒美そのものに価値が感じられなければなりません。残業手当や同等の有給休暇であれば意味のあるご褒美になりますが、ペン1本ではモチベーションを保つのは難しいでしょう。

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子ども自身に選択肢を与える

そしてルール4、これがおそらく最も重要なルールです。そのプロセスに「自己決定権(主体性)」を持たせることです。子ども自身に選択肢を与えなければなりません。何にどのように取り組むか、さらにはご褒美の内容についてまで、子ども自身が決める機会を持たせることが大切です。

例えば、成績があまり良くないお子さんにもっと勉強を頑張ってほしい場合、どれくらいの時間・何日間頑張るか、目標を達成したら何をご褒美にするかを、お子さん自身に決めさせてみてください。主体性がなければ、ご褒美を活用したスキル作りは単なる「取引」や「買収」のようになってしまい、子どものためにはなりません。

子ども向けのご褒美のアイデアは、身の回りにたくさんあります。私たち大人も、あまり気が進まないことを頑張ったときには、自分にプレゼントを買ったり、夜の自由時間を楽しんだりしてご褒美をあげますよね。私たちはスキルや習慣を身につけるために外発的動機づけを利用しますが、そのスキルが身についてくると、外部からのご褒美がなくても「もっと上手になりたい」「もっと練習したい」という内発的動機づけが自然と育っていきます。

ですから、ご家庭でもぜひご褒美システムを取り入れてみてください。大切なのは、良い行動に目を向け、子どもの主体性を尊重しながらスキルを伸ばし、声かけの表現を少し工夫することです。

「ママが電話している次の1時間、算数のゲームをするか本を読むか選んでね。ちゃんとできたら、今日の夜ご飯のメニューを決めていいよ」

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